Open Access & MDPI

MDPIとオープンアクセス

MDPIがオープンアクセスのリーディングカンパニーであるために不可欠な3つの点

ーMDPIジャーナルに掲載されたすべての論文に、誰もが無料で無制限にアクセスできること

ー論文が特定できる情報(著者名, タイトル, ジャーナル名, 発行年, 号数, ページ数, DOIなど)を表示すれば、誰でも参照や引用を初め、改変や翻訳などの二次利用や商用利用まで自由に行えること

ー受理された論文に対して、著者または著者の所属機関や研究助成機関に、論文掲載料(APC)のお支払いをお願いしていること

なぜオープンアクセスなのか?

「知識の迅速かつ自由な普及」はMDPIの基本理念のひとつであり、MDPIは、研究やその成果は誰もが利用できるべきだと考えています。そしてこの考え方は、オープンアクセスの意義と合致しています。

オープンアクセスは著者側にはメリットがないと思われがちですが、そうではありません。オープンアクセスの論文は誰もが閲覧できるため、可視性が高まります。研究者であれメディアであれ、論文の閲覧にコスト負担を強いられることはないですし、許諾の要否といった引用に関する曖昧さがないため、オープンアクセスで出版された論文はより速く多く参照され、知名度や引用数が向上します。その結果、研究全体のペースが速まるという点もオープンアクセスの利点です。

実際にMDPIの論文は、ニューヨークタイムズ、CNN、ナショナルジオグラフィックなど、主要な出版物から常に参照されています。詳しくはこちらをご覧ください。

つまり、オープンアクセスは論文の閲覧者・著者の双方にメリットがある出版形式なのです

MDPIが定義するオープンアクセスとは

科学文献におけるオープンアクセスの主な定義(ブダペスト宣言、ベルリン宣言、ベセスダ宣言)に従い、MDPIではオープンアクセスを以下の条件で定義しています。

 

ー査読付き文献が、購読料や価格の障壁なく自由に利用できる

ー文献がオープンアクセス形式で直ちに公開されること(エンバーゴ期間がない)

ー論文への正しい引用がある限り、表や図を含めて許諾なく再利用することができる

 

MDPIは、オープンアクセス出版が研究成果の交換を促進し、学際的な研究を進歩させると考えています。誰もが無料で研究成果にアクセスできるオープンアクセスという仕組みは、特に、発展途上国や「グローバル・サウス」と呼ばれる地域において、社会的に大きな役割を果たしています。

オープンアクセスは受け入れられやすくなったのか?

確かに、オープンアクセスに対する反対や批判もあります。しかし、昨今の情報化と相まって、「科学をもっと自由に利用できる世界」を求める声が高まっています。2020年には、初めてオープンアクセス出版が定額制出版を上回りました。世界中の政府や機関がオープンアクセスを義務化する流れがあり、科学文献におけるオープンアクセスの成長と普及はますます進んでいるといえます。

オープンアクセスとMDPIの将来について

MDPIは、オープンアクセスをいち早く採用したことで今日まで成長を遂げてきました。

実は、「オープンアクセス」という言葉がメジャーになる前から、MDPIはオープンアクセスジャーナルとして創業しています。以降、MDPIはオープンアクセス出版のリーディングカンパニーとして、科学とオープンアクセスを拡大する新しい方法を常に模索してまいりました。

MDPIにとって、Preprintsはそのチャレンジのひとつです。PreprintsとはMDPIが持つプレプリントのプラットフォームです。査読プロセスを経ない研究論文のことをプレプリントといい、通常の研究論文よりも早く出版されることで、最新の研究が公開・閲覧・利用されるメリットがあります。例えば、コロナ禍では、ウイルスに関する知識や研究を広めるために世界的な取り組みが行われ、プレプリントがワクチンの迅速な製造につながりました。COVID-19のような世界的に重要な問題に取り組む研究者にとって、プレプリントは特に重要視されています。MDPIとしても、プレプリントはオープンアクセスの可能性を高める重要な要素であると捉えており、プレプリントの普及とMDPI Preprintの発展に力を注いでいます(Preprintについての日本語記事はこちらからご覧ください)。

さらに、MDPIは、世界160以上の学協会様と提携して、オープンアクセス出版モデルを広げる活動を行っております。学協会様のジャーナルをオープンアクセス出版モデルに移行するための支援や、学協会様に代わってオープンアクセスジャーナルを立ち上げるなど様々なプログラムを用意しております。

MDPIは様々な取り組みを通して、今もこれからもオープンアクセスの普及と発展の最前線に立ち続けています。サービスに関するお問い合わせはinfo-tokyo@mdpi.comまでお気軽にお問いあわせ下さい。

本記事はMDPIの英語ブログ『MDPI and Open Access』を元に作成したものです。元記事はこちら

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